HCD2参加所感
 
                                            林昭彦 
                                                        2023.4.吉日


 

3年間に及ぶコロナ禍のため8期生の順番以降HCD2が延び延びに、あるいは中止に、なっていましたが、 今年4月5日に、10期生と11期生が合同で招待を受けることとなり、私もその準備に参画し、そしてそれに 参加する機会を得ましたので、その間の所感を述べてみたいと思います。 HCD2は2016年に1期生から4期生までの期が招待されて始まり、以後毎年次級の期が参加して来ましたが、 2020年から2022年までの3年間はコロナ禍で実施出来ず、10期生も危うく中止になるところでしたが、 10期生会の学校側への要請により、今回招待されることとなったものです。 10期生会長は、瀬戸前会長から、私が空の会長を申し受けた時点以降、陸の会長へバトンが渡され、 HCD2の準備には10期生会長の下に陸海空合同の準備委員会が設けられ、陸がHCD2全般を、海が懇親会 を、そして空が献花式をそれぞれ担当して、「2023年の4月にはHCD2は実施される!」と信じて、 準備を進めて来ました。担当者の責任感と意欲は極めて高く、呑気に構えていた私は専ら追随に終始した 始末でした。 11期生会との合同準備は当初10期が組織編成等でやや先行していたようですが、11期生会もすぐ追い付き、 調整が真剣にかみ合うようになって来たように思います。 空の担当の献花式の準備には、各殉職者の殉職状況を理解し、式典での紹介を、それら事情に一番詳しい 筈の参列の同期生が、納得出来るものとすることに意を払いました。 そして学校側から、HCD2の実施決定が知らされたのは、実施の数日前でした。 HCD2当日、天気は上々でした。多くの役員にならって私も横須賀のホテルに前泊していましたが、防大へ はそこから早めに、借り上げのマイクロバスで出掛け、防衛学館の受付を開設しましたが、そこに 「京急が人身事故により運転止めになっている。」との報が入り、前泊したことにホッとしつつ、遅刻者 や欠席者発生の態勢を取りました。 10期空の式典出席予定者は、5名の同伴家族を含め22名でしたが、受付直後の集合写真撮影に数組が間に 合わなかっただけで、その後の入校式には全員が間に合ったのは、流石でした。 入校式(第71期生)には、入校者家族等の参列を優先するため、我々卒業生がどれだけ入れるかは学校側 もなかなか把握出来なかったようでしたが、前日に、全員が入れる見込み、との報が入り、胸を撫でおろし ました。 入校式が行われた記念講堂に入るのは私には初めてのことでしたが、我々の時代の体育館に比べれば遥かに 厳かですが、横長であるため、サイド寄りの席からは、演台の人の表情等は見え難い問題があるようでした。 久保文明学校長以下の式辞は、防大同窓会ホームページに詳しく掲載されていますので、その中の 「令和5年度防衛大学校入校式典」に辿り着いて、ご覧下さい。 そして献花式は、案じていた参加者の集合所要時間と人数が、タイムリーに、丁度式場を埋め尽くす程の 人数となり、殉職状況が両会長から丁寧に伝えられ、尺八の「海ゆかば」の演奏される中での黙祷が、 厳かな雰囲気で執り行うことが出来ました。根岸君にも納得して頂けたことでしょう。 そして式典最後の観閲式は従来通り陸上競技場で行われ、我々は演台後方の階段に、並べられた椅子に 座って、「観閲」させて頂きました。(号令のハイトーンに、学生隊学生長は女子学生であることに 気付き、一同密かに顔を見合わせました。) 防大での式典の後、小原台を下りて横須賀の街で、期別の懇親会が行われましたが, コロナ禍の制限が 解除されて実現した立食の「うま味」を生かし、とても80歳の集団とは思えない、元気に溢れた パーティーとなりました。学校長にも果敢に詰め寄り意見する同期生も見られ、素晴らしい雰囲気でした。 このように、HCD2と懇親会は、企画したことをスムーズに実施することが出来、「やって良かった!」、 と充実感をもって終えることが出来ました。 その約2週間後に市ヶ谷で関係役員会が開かれ、成果確認と反省会が開かれ、後続の期への「申し送り」 の資を確認し、HCD2のための実行委員会が解散されました。 更に4月28日には両期の代表者が学校長を訪ね、HCD2への招待頂いたことにお礼を申し述べました。 学校長は防大の伝統の継承をも重視しておられ、今回HCD2を軌道に戻すことが出来たことをお喜びの ご様子でした。 HCDは我々にとっては多分これが最後でしょうが、今後も元気を維持して、今回入校を見届けた 防大71期生にはその活躍に、注目し続けようではありませんか!   (長生きしているうちにHCD3が生まれるかも?) 以上、ようやく実施出来たHCD2への、遅まきながらの所感とさせて頂きます。

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